身体は嘘をつかない


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私は、お客様のお話をよく聞きます。
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仕事のこと。
家族のこと。
最近あった出来事。
身体の不調。
好きなこと。
どれも大切な情報です。
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でも実は、それと同じくらい見ているものがあります。
かといって長くならないように最近はカウンセリングは足湯も含めて15分程。
来られてから施術始まるまでは15分以内にしています。
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それは、お客様の身体です。
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「大丈夫です。」
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そう言われても、
呼吸は浅くなっている。
肩が少し上がっている。
奥歯を噛み締めている。
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手先が冷たい。
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身体は「大丈夫」とは言っていないことがあります。
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もちろん、お客様が嘘をついているという意味ではありません。
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本人も気づいていないことがたくさんあるのです。
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人は忙しくなるほど、自分の身体の感覚を後回しにしてしまいます。
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疲れていること。
我慢していること。
緊張していること。
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それが当たり前になってしまう。
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だから「普通です」と答えてしまう。
私もそんなふうになる。
気をつけていてもなる時はなるの。
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でも身体は、その積み重ねをちゃんと覚えています。
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解剖学を学んでいると、身体は本当に正直だと感じます。
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例えば呼吸。
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緊張すると交感神経が優位になり、呼吸は浅く速くなります。
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すると横隔膜が十分に動かなくなり、胸鎖乳突筋や斜角筋など、本来は呼吸を補助する筋肉が頑張り始めます。
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その状態が続けば、首や肩は疲れやすくなります。
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肩が悪いのではありません。
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肩が頑張らなければいけない身体になっているのです。
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姿勢もそうです。
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猫背だから猫背になったのではありません。
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呼吸の癖や身体の使い方、
生活習慣、精神的な緊張。
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そういった毎日の積み重ねが、今の姿勢を作っています。
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だから私は、身体を責めることはありません。
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むしろ身体は、ずっと教えてくれていたのだと思います。
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「少し休もう。」
「もう頑張りすぎているよ。」
「少し力を抜いても大丈夫だよ。」
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そんなサインを送り続けてくれているのです。毎日。
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私は施術を通して、そのサインを一緒に読み解く仕事をしているのだと思っています。
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痛みだけを見るのではなく。
肩こりだけを見るのでもなく。
むくみだけを見るのでもない。
その身体が、何を伝えようとしているのか。
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そこに耳を傾けています。
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だからお客様と会話もするけれど
身体と会話の方がしっかりしています。
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ちょくちょくお客様に
「まなみさんって身体と話せるんですか?」と聞かれます。
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私は施術の前よりも、施術が終わった後のお客様の表情をよく見ます。
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呼吸が深くなった人。
目が柔らかくなった人。
声のトーンが変わった人。
気持ちが変わった人。
まるで性格が変わったかのように明るくなる人。
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身体が変わると、不思議と表情まで変わるのです。
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それを見るたびに思います。
身体は嘘をつかない。
そして身体は、いつも私たちの味方です。
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だから私は明日も、お客様の身体に触れます。
そして身体と会話をする。
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筋肉だけを見るのではなく。
骨だけを見るのでもなく。
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身体が伝えようとしている声を、一緒に聞ける施術者でありたいと思っています。

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