推しとか、ファンとか

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推しとか、ファンとか。そんなに甘いものじゃない。
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最近よく耳にする
「サロンもファン化しましょう」
「お客様をファンにすれば安定します」
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確かに、言っていることは間違っていない。
でもね、正直に言うと
そんなに簡単な話じゃない。
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つい先日、お客様から聞いた話がある。
嵐のライブに、2人そろって当選したという話。
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場所は北海道。
チケット代、交通費、宿泊費を含めると、
1人あたりざっと20万円。
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一人のお客様は、迷いなくこう言った。
「嬉しい!やったー!行くに決まってます!」
そして、何のためらいもなくその金額を支払った。
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でも、もう一人のお客様は違った。
「うーん……どうしよう……」
言葉を選びながら、明らかに迷っていた。
「何か心が追いついてない….」
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面白いのはね、
その“悩んでいた方”のほうが、
実は昔からの熱狂的なファンだったということ。
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じゃあ、なぜ迷いが生まれたのか。
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理由はシンプルで残酷。
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最近、嵐は活動していない。
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メディアで見るのは、実質、二宮くんくらい。
そのお客様の“推し”は大野くん。
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つまり
受け取る熱が、もう供給されていなかった。
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どれだけ好きだったとしても、
どれだけ思い入れがあったとしても、
「動いていない存在」に、
人の熱は持続しない。
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ここ、サロン業界と本当によく似ている。
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「ファンです」
「まなみさんが好きで来ています」
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そんな風に言われたことがある人ほど、
少し冷静になったほうがいい。
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その言葉は、
“今この瞬間”の感情であって、
未来を保証する契約書じゃない。
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結果が出なければ、
変化がなければ、
学びが止まれば、
その熱は、静かに冷めていく。
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ファンでいてもらうって、
実はものすごく体力がいる。
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こちらが学び続けること。
更新し続けること。
マンネリに甘えないこと。
「もう十分でしょ」と思わないこと。
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燃やし続ける覚悟がなければ、
ファン化なんて、成立しない。
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だから私は、
「ファンを作ろう」とはあまり言わない。
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代わりに、こう思っている。
“選ばれ続ける状態を、毎回つくり直す”
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それができた結果として、
気づいたらファンになっていた。
それくらいが、ちょうどいい。
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ファンは、作るものじゃない。
保つものでもない。
積み重ねた“現在形の価値”の副産物だと思ってる。
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これは、
かなり厳しいけど、
プロとして一番誠実な考え方やと思ってる。

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